看護・介護 利用者の方やご家族の日々の暮らしに寄り添う「看護」と「介護」 看護師・介護福祉士

看護・介護のスキルとともに求められる人間力 看護部副部長

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「介護医療院」としてスタートする前から、いなみ野病院をご利用される方はご高齢ということもあり、さまざまな病気を抱えていらっしゃるケースがほとんどです。内科や整形など科をまたぐことも多く、100人の方がいらっしゃれば、100通りのケアが求められます。

そういった観点からも、「介護医療院」のスタッフは医学や看護に関する技術や知識はもちろんですが、日々の入居者の暮らしと生活に触れながら、異変や変化に“気づく力”が重要になります。

また、終末期では「介護医療院」=在宅としての看取りについても、スタッフはご家族を交えながらどういった最期を迎えたいのか非常にセンシティブなコミュニケーション力が必要となります。

利用者の方が豊かな暮らしを送ることができる住まいとして、また満足できる看取りの場としてスタッフひとりひとりのさらなる人間力が必要だと感じています。

利用者のご家族もチーム医療の一員 スタッフ

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「介護医療院」を利用される方の中には、ご高齢や認知症により辛い・痛い・悲しい・嬉しいといった感情の表現ができない方も多くいらっしゃいます。

また、寝たきりや食事をとれない場合には、どこまでリハビリを行うのか、食事をどのような形で摂取していくのかなど判断や決定など、看護におけるご家族の関わりはとても重要です。

いわば、これまでいなみ野病院が行ってきた医師や看護師、介護士など専門職が集まりケアプランを立てる「チーム医療」の一員に、ご家族が加わっていただくことが「介護医療院」の特徴ともいえます。

ご自宅では十分な介護ができなかったり、医療的なケアが必要な場合であっても、ご家族の意向が反映されたより専門的な看護・ケアが受けられるのが「介護医療院」の最大の魅力とも言えるのではないでしょうか。

触れることでいち早く変化に気づける介護 介護福祉士

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ひとりの利用者の方に対する同じ作業でも、介護する人間によって手順や動作が違うだけで、不安に感じられるご家族の方もいらっしゃいます。

そういった不安要素をできるだけ少なくするためにも、介護福祉士や介護士の間では練習用の人形を取り入れた介護研修や、職種間での介護方針などの意見交換などを活発に行っています。

また、懲り固まった考えにならないように、病棟を交代して他の現場の良いところを見つけ取り入れるなど、常に改善とスキル・レベルアップを目指しています。

今回、「介護医療院」としてスタートしたことで、今まで以上にプライバシーを尊重した個別対応が求められる大変さもありますが、利用者の方に直接触れることで、いち早く変化に気づける距離にいる私たちだからこそ、ご家族が任せて安心と思っていただける介護を目指していきたいと思っています。

毎朝、スタッフステーションで行われるミーティングでは、看護師や介護士、セラピストも交えた利用者の情報共有と申し送りが行われる。

施設内には色とりどりの季節を感じる飾りつけや、クリスマスや誕生日会など、院内イベント写真の張り出しが。単調になりがちな入居生活の中にも、季節感と彩りを添える工夫がたくさん散りばめられている。